綿密な戦略

1. 攻撃と防御

プレイヤー同士の駆け引きはとても重要です。自分の手以外を見ることができないプレイヤーは初心者レベルから脱却できません。香港方式では、他家が簡単で素早い手を狙っているときに大きな手を打つことが困難なため、多くの場合に、プレイヤーは数牌をそろえて小さな和了を完成させることしかできません。WSOMは、それと同じ標準的な麻雀ルールを採用しており、同様に素早い対戦相手に対して大きな手を打つことは難しくなってます。しかし、大小の手の点数の差がより大きいため、最終的には難しく大きな役に挑戦する価値はあります。他家の小さな手を自身の小さな手で倒すことは、点数上小さな変動にしかならないため、大抵の場合はそれを諦めて、大きな手で勝つチャンスを選択するほうがいいでしょう。また、ここでは、大きな手に挑戦する機会を増やしてくれる「新方式」の役も採用しているということもあり、自分の牌により合う手を選ぶことができ、自然に成功へのチャンスが増えます。

大きな役を揃えるとき、より高い点数を獲得するために、通常はスピードと勝率を犠牲にせざるを得ません。それにより対戦相手に時間の余裕とチャンスを与えることになります。もしプレイヤー自身の勝ち手による獲得点数の「予測値」だけを計算した場合、手役の大きな差は、多くの場合に大きな手に有利に働きます。しかし、そこにもまた他家が和了った手に対して点数を失うリスクが伴います。もし他家がよりすばやく大きな手を出した場合、大きな手を狙うことはとても危険です。従って、他家が小さな手を打ったときに、プレイヤーはリスクがほとんどない状態で大きな手に挑戦することができます。しかし、他家が大きな手を打つ恐れがあるときには、プレイヤーはより注意深くならなければなりません。プレイヤーが勝てると感じたときには、チャンスを捉えて、大きな一撃に出ることができますが、そうでない場合には、素早い勝ち手を狙うことを考えるべきです。攻撃と防御はプレイヤー4人全員の手を考慮しての判断によるため、最良の戦略というのは自分自身の手とともに、他家の手や点数、スピードを正確に読み取ることでのみ決定できるものです。

2. 一盃口

一盃口は、その他の役とうまく複合することができる万能な役です。一般的には、15-25点の手のためにカテゴリー1の平凡役(平和、門前清、斷么九)と組み合わせます。時には、三色同順、一気通貫、全帶么、そして混一色、また清一色とさえも複合することができます。また、シリーズ中に、二盃口や一色三同順といったより高い役の中にも組み込むことができます(または対子を三連刻にポンすることもできます)。逆に「役牌」には複合の選択肢があまりありません。混一色、対々和または混全帶么との組み合わせ、もしくは5点のために4つ目の牌をカンすることもありますが、その他の役とはあまりうまく複合できません。
平凡役との複合は、かなりの点数を稼げるため、ここでは主要役を狙ってリスクをとるよりも、時に素早い勝ち手を狙うほうがいい場合があります。

3. 役牌の取り扱い

10点は平凡役よりも高い得点となるため、他のいくつかの方式と比べて、ここでは役牌でかなりの点数を稼げます。単純な10点の手は便利ではありますが、主要役(混一色、対々和、混全帶么)との複合は、手役を25%増やし、役牌の刻子2つとなると50%も増加させることとなり、大変大きなポイントとなります。その一方で、大きな手を作っているであろう対戦相手に対して、局の終盤で怪しい役牌の生牌(または一枚しかでていない字牌)を切る場合は、特に注意しなければなりません。40点の勝ちにオタ風を捨てる場合70点を支払うことになりますが、50点の勝ちに役牌のひとつを捨てる場合には100点の支払いとなり、大幅に支払いが増えます。対戦相手が大きな手を持っていない場合役牌の10点は、その他の2人にも引き受けてもらうことになるので、大きな問題ではありません。

役牌の対子を切った後は、ほとんどポンを待つだけとなります。この期待は、混全帶么のような大きな手で対子を必要としている場合です。合わない牌を一つ持っているときは、それを持ち続けるのかどうかという問題です。捨てた後に2つ目3つ目を引いた場合、とてもイライラします。混一色または混全帶么を狙うときには、役牌かどうかには関係なく、自然に字牌をキープすることになるでしょう。こういった手を狙っていないときには、字牌を捨てて平凡役を取るかどうかを考えることができ(そうできる場合か、それらをキープする必要はありません)、またキープすることでどれくらいの時間を損するか考えます。

序盤で、オタ風や端牌を捨てた後、たいてい、他家が既に一枚捨てている役牌を捨てることからスタートすると良いでしょう。個人的には、自分の門風刻の前に、三元牌も捨てると思います。というのも、自分の三元牌は他のプレイヤーにとっては無価値なので、他家がまだ三元牌を捨てていない場合、まだ山に残っており、引くチャンスがあるということになります。また、長い間その牌を持ち続けることになっても、後で捨てる際の危険は少ないでしょう。