行動基準(マナー)

総則

  1. 「麻雀ルール」の章の「総則」の部で述べるルールや原則は本章にも適用する。 特に「相手自主執行」の原則に注意すること。
  2. このルールにおいて、「ワールドシリーズオブ麻雀」公式ウェブサイト上の 最新バージョンを有効バージョンとする。

一般マナー

  1. 選手は公平なる競技の原則に従い、公平な試合となるよう努める。
  2. 選手は試合に全力を尽くさなければならない。 他の選手と内通し、他人の勝利のために意図的に放銃する、 又は要牌を鳴かせるなどの行為は厳禁とする。 闇の手の内容を相手に教えることも厳禁とする(ルールに沿って公開される牌を除く)。 得点が大きくゼロを下回り、勝ち抜く望みが薄い場合でも、 スポーツマンシップにのっとり、全力を尽くして試合に臨み、 無責任な暴牌をしてはならない。
  3. 各種の詐欺行為、不誠実な行為は厳禁とする。
  4. 選手はジャッジの指示に従い、試合が円滑に進行するように協力する。 判決に不服がある場合は理性的に報告する。

不服報告の手順

  1. ジャッジの判決に不服がある場合、合理的な理由がある場合のみ、 その場でジャッジに理由を弁明してよい。
  2. それでもジャッジの判決に不服がある場合、 セッションの終わりから30分以内に審判長に不服の理由を書面で提出する。 あくまでもジャッジと喧嘩してはならない。
  3. 全ての判定において、審判長に最終決定権があり、異議は認めない。
  4. 成績の再審査においては、「競技システム及び日程」の章、 「成績の発表」の部を参照すること。

服装その他におけるマナー

  1. 選手は端正な服装を心がける。 光を反射する服(特にボタン部分)やメガネ、アクセサリーは相手に手の牌が 見られる可能性があるため、着用してはならない。
  2. 主催者は選手の服などの商標、標語、ロゴなどをカバーもしくは外す権限がある。
  3. 試合中はバッグなどの所持品は椅子の下に置く。 (財布や身元証明書は服の内ポケットなどに入れて身に付けてもよい。) 選手は各自の所持品を自己管理し、主催者は紛失などに一切責任を負わない。
  4. 選手は主催者が提供する飲み物(無料)を利用し、 各自による飲み物または容器の持ち込みは禁止とする。
  5. 選手はジャッジ、大会スタッフ、他の選手に礼儀をもって接する。

電子機器

  1. 対局中は携帯電話、ノートパソコン、 PDAなどの電子機器の使用を禁止する。 試合中は、これらの機器は電源を切り、もしくは休眠モードに置き、 着信音なども切る。 試合中に機器が鳴ったら、減点の対象とする。
  2. 一局の終わりで得点計算の時に、それを手助けるために以下の機器の使用を認める:
    • 計算機、もしくは携帯やタブレットの計算機の機能
    • スマートフォンやタブレットのアプリケーションソフトウェアで、手動で該当の手役を直接に選択入力し、 それらをリストで表示するもの。 そのアプリケーションは手の総計得点を算出し、四人の収支を計算しても良い。 また複数の言語に対応しても良い。
      (主催者は以上のアプリケーションを公式的に提供していないので、 選手の自己提供となる。)
  3. 手牌の内容を(手動もしくは撮影により)入力し、 それに基づいて該当する手役を算出するアプリケーションの使用は禁止とする。

選手の義務

  1. 選手は大会に参加することで、自動的に主催者に肖像権を提供することになる。 主催者は選手の撮影や録音を行い、これを放送、発行する権利がある。
  2. 選手は主催者の要請に応じて取材を受ける義務がある。 取材拒否は減点の対象となる。 ただし、合理的な理由をもって、その場での取材が試合に支障をきたす可能性が あると見られる場合は取材を延期(試合が終わる前まで)することができる。
  3. 選手はジャッジの要求に応じて、目撃したことを真実のままに証言する義務がある。 偽りの証言により、ジャッジの公正なる判決を妨げる者は厳重に罰せられ、 退場処分となりうる。

健康管理及び食事

  1. 二日間に渡る試合をこなすには、ある程度の体力が必要とされる。 スポーツ競技と同様、選手の健康状態は競技内容に含まれる。 選手は良好な健康を保ち、試合に臨むことが望まれる。 選手が試合中、もしくは試合を行う故に如何なる身体の問題(病気、怪我、死亡)が起こっても、 主催者は責任を負いかねる。
  2. 試合スケジューの「食事サービス」の時間には軽食が提供され、 選手はそれを利用できる。
  3. 会場内の空気を清潔に保つ為、フードサービスエリアを含み、 会場内は禁煙とする。
  4. 選手は飲酒にあたって適量を心がけ、常に正常意識を保ち、 自己の行為に責任を持つこと。 酔っ払っての不当行為は罰則に従って制裁する。
  5. 麻將の洗牌には噪音を発生することがある。 選手は会場内に耳栓を持ち込んでよい。
  6. 身体障害者の方は参加登録の際、その旨を報告すること。 主催者側でできる限りのサポートをするため。

言語

  1. 大会で使用される公式言語は日本語、中国語、広東語(中国語)、英語の四ヶ国語とする。 指示事項やお知らせなどは全てこれらの言語で案内される。
  2. コミュニケーションが円滑になされるために、選手とジャッジはそれぞれ言語バッジを付け、 相手がどの言語を話せるか一目で分かるようにする。
  3. 鳴くときは発声する。各用語にはそれぞれいくつかのバージョンから選択できる。

対局中のエチケット

  1. 対局中は規定の発声以外の雑談は控える。 鳴くときは必ず発声する。発声しない者には優先権がなく、 相手はそのアクションを無視してプレイを続行してよい。
  2. 局と局の間には多少のコメントが許されるが、隣の試合に支障をきたすので大きな声は慎む。
  3. 洗牌の噪音は不可避だが、配牌や打牌の時に牌をテーブルに強く叩かないこと。 和るときは自然な感情表現として、例外に一回だけ叩くことが許される。
  4. 対局中に席を離れたり立ち上がったりする行為は厳禁とする。
  5. 対局中に椅子の下の所持品を取りたい、或いは地面に落ちてしまったものを拾いたい時は、 ジャッジにその旨を知らせ、ジャッジの監視の下で行う。 対局中は携帯電話などの電子機器の使用を禁ずる。
  6. 対局中に疑わしい行為が見られた者は、無実を証明するためにボディチェックされる。 ボディチェックは同性のスタッフが行う。

成績記録カード

  1. 成績記録カードは各テーブルにハーフ(またはクォーター)ごとに1枚配られる。 カードは片面で、2圈(8局)の成績を記録する。
  2. 成績の記入はジャッジが務めるが、もし選手が記入の仕方が分かったら、 自力で記入して良い。
  3. 成績記録カードに記入するときはテーブルの上で公開して行う。 間違いのないように注意して記入する。 訂正が必要なときはジャッジに見せ、サインしてもらう。
  4. 一局の記録を終えるごとに、 選手は必ず正確な記録を確認してから、次の局を始めること。
  5. ハーフ(またはクォーター)が終わったら、 四人は総計点数が正確に算出されることを良く確認してから、 成績記録カードの指定された枠でサインする。 この確認とサインのステップは忘れずに行うように心掛けること。 成績記録カードが一旦開催者に回収されたら、間違いが有っても訂正できないことがある。

試合開始にあたって

  1. 選手は各自セッションの開始時刻10分前までに入場する。
  2. 各々の選手にはそのテーブルナンバーが記される票が配られる。 選手は各自遅刻のないように、それぞれのテーブルに着く。
  3. 一圈の試合を終えるごとに、それぞれのテーブルごとに座席を交換する。 ハーフ(兩圈)を終えるごとに、テーブルチェンジをする。 詳細は「競技システム」の章を参照。
  4. 選手はテーブルチェンジした後に、 次の相手に自分の前の成績の詳細や前の相手の成績を教えてはならない。 また、選手は相手にそれらの情報を探ってはならない。

罰則

反則行為には以下の処罰を与える。 処罰の種類や程度はジャッジが決め、審判長に最終決定権がある。

  1. 退場、ブラックリスト: 詐欺行為、内通、意図的な大会進行の妨害などの悪質な反則行為には、 大会からの退場を命ぜられる。 深刻な事態の場合、ブラックリストに載せられ、以後本大会に参加することを禁じられる。 退場処分となった選手は(それまでに累積した賞金も含み)賞金を獲得する資格を失い、 出場料の返金も認めない。 同選手が累積した賞金は後日(退場処分が確定される後)に「賞金制度」に従って他の選手に配られる。
  2. 試合放棄: (欠席や早退などで)規定の試合のプレイを完結しない選手は試合放棄と見なされ、不戦敗とする。 試合放棄となった選手はそれまでに累積した賞金を獲得できる。
  3. 和り放棄: (多牌、少牌、不正面子など)手にミスがあって、和了形を完成できなくなる場合、 その局では和ることができない。
  4. 鳴き禁止: 多牌、相手の牌を不意に暴露する、或いは覗き見るなどの反則行為があった場合、 それが不正な利益を得られないように、その局では以降鳴きを禁止する。
  5. 減点: タイムオーバーをはじめ、諸々の反則行為は減点の対象とはなるが、 減点は基本的に相手の得点にはつながらない。 テーブルを乱して対局を続行不能にするなど、相手の和りのチャンスを著しく損う場合には例外がある。 一般的な軽い反則行為による減点は5点からとなり、それでも改めずになお繰り返せば、 減点の量は増える。
  6. 罰牌:「麻雀ルール」の章の「罰牌」の節を参照。 牌の暴露により不正な利益をもたらすことを防ぐためのルールである。
  7. 警告:鳴くときに発声しないなどの軽い反則行為は警告される。 繰り返し行えば処罰の対象となる。
  8. 訂正: 公平な試合を維持するため、反則行為によっては、 ジャッジはその不正を正す、或いは利益を他の選手に帰すことがある。 例えば、下家が次に海底牌を摸牌する場合、故意に二枚の牌を摸牌し、 下家の摸牌を無理にさせないという行為には、ジャッジは下家に摸牌する チャンスを与えることができる。

「内通」と「犠牲打牌」

  1. 各選手は自分の成績のために全力を尽くさなければならない。 他の選手の勝利のために自己の成績を犠牲にしてまで故意に放銃し、 要牌を鳴かせるなどの行為は厳禁。 このような行為を「内通」といい、詐欺行為と同レベルの規則違反であり、 退場及びブラックリストの罰則が適用される。
  2. 対局中に相手の大きい手の脅威が見える場合がある。 この場合、別の相手の小さい手の和了に協力することで その脅威を解除でき、かえって有利である。 そういうプレイは「犠牲打牌」と言い、目的は大きい損失を避けるためなので、 合法行為とする。
  3. 「犠牲打牌」は以下の理由をもって成立する。 理由が不足な場合、「内通」の疑いを招くので要注意。
    • 相手が大きい手を実際に持っている、もしくはその副露や捨て牌から大きい手の脅威が見える。
    • 和了の手が実際に小さい、もしくは小さいように見える。
    • 放銃者の手が小さい、もしくは和りづらい。

    いずれにおいてもジャッジに判決権がある。

  4. 「得点計算法」の「授受法」では、小さい手には放銃責任が問われないので、 実は「犠牲打牌」を促している。
  5. また、相手の大きい手の威脅が見えるが、自分の手も大きく、 しかも和るチャンスが高い(聴牌もしくはそれに近い)というケースもある。 このような場合、自分の手を放棄したくないことから、 危険牌を打つリスクを冒すことは合法行為とする。
  6. 選手は得点がゼロを大きく下回り、勝ち抜く望みが薄い場合でも、 スポーツマンシップにのっとり、全力を尽くして試合に臨まなければならない。 無責任な暴牌は「内通」の疑いを招く。

選手自主退出

  1. 予選戦の後半になると、大きく落後する選手は闘志が無くなる場合がある。 闘志を失った選手には試合の続行が強要されず、 その自主退出を認める。
  2. 自主退出する選手は当然に試合放棄と見なされ、 (それまでの成績を問わず)進行中のラウンドの賞金は獲得できない。
  3. 自主退出する選手は早めにその旨を開催者に報告すること。 予選戦の最初の二セッションの試合を完了し、 第三セッション以降のいずれかの開始前10分以上に自主退出の旨を報告すれば、 予選戦の間には参加している選手と同様に軽食などの権利を保つ。 報告する時刻はセッション開始前10分未満ならば、 上述の権利の保留は開催者が情状により決める。
  4. 自主退出する選手はその旨を開催者に報告するべきであり、 無断欠席はするべきでない。 予選戦で報告なしで無断欠席する選手は(正当な理由がある者を除き)「劣後リスト」に載せられ、 一定な期間中に、主催者による宣伝の優遇サービスには劣後する。
  5. 成績の落後の幅を問わず、 闘志がまだ有る選手には試合の続行を推奨する。 ただし大幅に落後する選手は極僅かな入賞のチャンスだけを追うようにプレイすべきではない。 例えば満貫を一回和っても入賞には程遠い届かない場合、 満貫狙いには明らかに無理な配牌で満貫を狙うようなプレイはするべきではないし、 それを暴牌の理由としても正当ではない。 入賞のチャンスが例えば1%位あれば頑張って大役を狙っても良いが、 1%もない場合は今のセッションだけでもよい成績を収めるようにプレイすべきであり、 極僅かな入賞のチャンスだけを追って無責任な暴牌をしてはならない。 試合を続行する選手には全力を尽くして、 好成績を目指すようにプレイする義務がある。
  6. 予選戦の第三セッション以降には、 「手役が分からない」ことを暴牌の理由としては認めない。 選手は手役も分からないまま試合を行うのはとても不利なので、 練習試合(後述)を利用し、もしくは休憩時間にジャッジまたは他の選手と相談し、 早めに手役を覚えることを推奨する。二つ以上のセッションを過ぎて、 落後しながら(今までの合計MPがマイナスである)主な手役も分からない選手には自主退出を薦める。

タイムアウト

  1. 遅刻:試合に遅刻した選手は、タイムアウト(次項参照)として、 遅刻した分の相当時間を差し引かれる。 5分以上遅刻した場合、欠席と見なされ、 試合放棄もしくは任意の減点処分(次項の「タイムアウト」で規定する分以上)とする。
  2. タイムアウト:ハーフの完了前に(トイレなどの理由で) テーブルを離れたい選手は、まずジャッジの許可を得る。 タイムアウトには30秒ごと(或いは30秒以下)に5点減点される。 ハーフ内でタイムアウトと遅刻によって150点以上減点された選手は試合放棄と見なされる。
  3. タイムアウトは局と局の間に取る。 対局中は余程の緊急事態がない限り、タイムアウトを認めない。
  4. タイムアウト中に、三家の相手はテーブルを離れてはならない。 テーブルを離れたらタイムアウト扱いとなる。
  5. もし選手がある一定の時刻に薬を服用する必要がある場合、 主催者に医師による証明書を事前に提出することにより、 60秒前後の短いタイムアウトを減点なしに取ることができる。 それ以外の全てのタイムアウトは、理由を問わず、減点の対象となる。

欠席

  1. 5分以上遅刻した者は欠席と見なされ、 試合放棄もしくは任意の減点処分とする。 試合の開始直前に緊急な用事(トイレなど)があって、 5分以上遅刻する可能性がある場合、事前に審判長に報告することで、 減点を「タイムアウト」の項で述べる分だけに抑えることができる。
  2. 選手に欠席が出た場合、主催者はその場にいる入選圏外の選手を召集し、 その中の最高順位者が代わりにプレイする。
  3. 緊急の用事で試合を放棄せざるを得なくなった場合は早めに主催者に知らせる。
  4. 主催者はテーブルの空席を埋めるために「代打者」を入れる、 もしくは選手のテーブル番号を臨時に再編集することがある。 これらは主に予選戦でのみなされることで、後のラウンドにおいては 基本的に入選圏外の選手が召集される。

練習試合

  1. 大会の前日に会場で練習試合が設けられることになっている。 選手は自由に參加することができる。
  2. 練習試合の場ではジャッジがゲームの指導やルールの解説を行う。
  3. 練習用に成績記録カードが配られるが、 練習試合の成績は本番の成績に一切関係しない。順位も発表されない。
  4. この練習試合はルールになじむこと、或いは腕慣らしを目的とするもので、 ノーレートである。一切の賭博行為を禁止する。